離婚弁護士が語る「別れる熟年夫婦」危ない10大兆候

2014-12-18 [週刊大衆12月22日号]



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人生80年時代を迎えた今、"最後の伴侶"を求める中高年・熟年世代の婚活が活発化しているという。
そうした流れに冷水を浴びせたのが、先月19日、4番目の夫を殺害した容疑で京都府警に逮捕された筧(かけひ)千佐子容疑者(67)の一件だ。
筧容疑者の周辺では夫や交際相手など、少なくとも6人の男性が不審な死を遂げているが、"犠牲者"の多くは結婚相談所を通じて彼女と知り合っていた。
一方、妻から突然、三行半(みくだりはん)を突きつけられる夫も増加中。他人事ではないシニア世代の婚活と離婚の実態とは!?


まずは、「わが身に降りかかると地獄」の熟年離婚の危ない兆候から……。
「夫婦喧嘩もいっぱいしたけれど、いまさら離婚なんて、ありえない」
そんなふうに思っているシニア世代の亭主族は多いハズだ。
結婚生活も25年以上になり、そろそろ定年退職も視野に入ってきた。退職したら妻と旅行にでも出かけ、遅ればせながら女房孝行の真似事でも――そう考えているアナタは、認識が甘すぎるかもしれない。

「近年、増えている熟年離婚は、妻が夫に離婚を求めるケースがほとんどです。にもかかわらず、夫は、そのときになるまで妻の気持ちがまったく読めていない。そのため、妻からの突然の離婚の申し入れに慌てふためいてしまうんです」
こう解説するのは、離婚裁判や調停を数多く手がけてきた田村勇人弁護士。
だが、田村弁護士によれば、離婚する熟年夫婦には事前に危険な兆候が現れるという。転ばぬ先の杖、自分に当てはまる点はないか、さっそく以下の10項目をチェックしてみよう。


兆候その1は"年収の高さにあぐらをかいている夫ほど危ない"。
「たとえば、年収1000万円を超えるような高額所得者は、えてして妻に対して"オレは、これだけ稼いでるんだ。文句あるか!"という高圧的な態度を取りがちなものなんです。もちろん、夫の現役時代は妻も高収入に感謝してはいるんですが、夫が定年を迎え、退職金が出た段階で妻からすれば、夫はお役御免になってしまう。"金を稼いでいるんだから感謝しろ"といった態度で、妻にねぎらいの言葉ひとつかけなかった夫は家に金を運んでこなくなった瞬間、捨てられる可能性があることを知っておくべきですね」(田村弁護士=以下同)
この点に関しては、夫の収入の少ない夫婦のほうが、むしろ夫婦仲は悪くない傾向があるそうだ。
「要は、夫が妻ときちんと向き合ってきたかどうかということ。"高収入だから我慢しよう"と長年、言いたいことを言えずにきた妻ほど、積もりに積もった不満や怒りを爆発させることがあるんです」
適度な口喧嘩は、夫婦間のコミュニケーションという意味では有益なんだとか。

兆候その2は"犬や猫などのペットを飼っていない"。ペットはかわいいだけでなく、夫婦間のコミュニケーションを維持するための有効なツールだという。
「ペットが介在することで夫婦間のぎくしゃくした空気が緩和されることは、ペットを飼っている人の誰もが経験しているはず。ペットと話すだけでも癒されますし、パートナーに言いたいことをペットを挟んで間接的に伝えることもできる。犬か猫かで言えば、散歩に連れて行くなどの手間がかかる分、犬のほうがオススメでしょうね」

兆候その3は"子どもがすでに自立している"。
昔から"子はかすがい"というように、子どもの存在が夫婦をつなぎ止めていることはままある。逆に言えば、子どもが親離れし、自立してしまえば、無理して夫婦でいる必要もなくなってしまうわけだ。
「すでに愛情はなくなっていても"息子や娘が結婚する前に親が離婚してはかわいそう"という思いから、離婚を踏み止まっている熟年夫婦は非常に多いです」

兆候その4は"夫が自分の身の回りのことをまったくできない"。
かつては"濡れ落ち葉離婚"などと言われたが、定年後、夫が家にいることほど、妻にとってストレスになることはないのだそうだ。
会社勤めをしていた頃は、夫は朝早く家を出て、深夜に帰宅。週末もゴルフだなんだと忙しく、顔を合わさなかったのに、定年後は家でゴロゴロ。そんな夫でも朝昼晩と三食用意しなければならない。「それが何よりも苦痛」という妻は決して少なくないのだ。
「夫の現役時代に、妻は妻なりの生活パターンを確立していたわけです。友人と買い物をしたり、お茶をしたり、自分のペースで生活をエンジョイできていた。それなのに、夫の定年後、何もできない夫の世話のために妻はより忙しくなる。妻にとって、これほどストレスフルなことはない。自分のことは最低限、自分でできるようにしておかないと、奥さんがキレても不思議はありません」

離婚で年金も半分取られる!

これと似ているが、兆候その5は"自分の通帳がどこにあるのかわからない"。「男は仕事」と意気込み、家庭のことは奥さんに任せきりだったお父サンにありがちなパターンだ。
「定年後の生活設計をするうえでも、自分たちの預貯金の残高を知らないようでは困りもの。そもそも世の奥さん族の多くは、けっこうな額のへそくりを貯め込んでますからね。夫が家計のことを何も知らないでいて、いいことはひとつもありませんよ」
ハッキリしているのは、定年後の夫は妻を必要としているが、妻は必ずしも夫を必要としていないという事実だ。妻の心はとっくに夫から離れているのに、そのことを知らないのは夫だけ。そんな悲喜劇がいたる所で生まれつつあるのだ。

というわけで、兆候その6は"妻が最近、ネット上でブログやSNSにハマり出した"。さらに兆候その7"妻が趣味のサークルなどに一人で通っている"と続く。
「どちらも妻が夫を相手にせず、自分だけの世界を持ち始めていることの証といっていいでしょう。ブログやSNS、趣味のサークルなどを通じて、新たな出会いが生まれるケースもある。もっとも熟年世代の女性の場合、年下の男などに走るケースは、それほど多くありません。異性がどうこうではなく、夫に関心がなくなっていること自体が問題なんです」

その裏返しといってもいいのが、兆候その8で"妻が子どもとベッタリしている"。夫が帰宅した途端、家族の会話が途絶え、妻と子どもたちが居間から一人去り、二人去っていく光景は、世のお父サンたちの多くが経験しているはずだ。
「思春期の子どもが父親を嫌うことは珍しくないですが、母子が結託して父親をないがしろにするのはよくない兆候。夫以外の家族で出て行ってしまい、離婚に至る可能性があります」

そして兆候その9は"妻にセックスを求めすぎる"。
「セックスに関しては個人差があるので一概には言えませんが、熟年世代の女性は総じてセックスの欲求はあまり強くありません。むしろ、"夫に求められるのが苦痛で仕方がない"という人のほうが多いんです。なので"たまにはカーチャンをかわいがってやらないと"などと、無理してハッスルする必要はない。自然体でいいと思います」

いよいよラスト、兆候その10は"夫が過去に一度でも女性問題を起こしたことがある"ことだ。
「夫は過去の浮気や女のことを、妻が水に流してくれたと勝手に思い込んでますが、決してそうではないことは知っておいたほうがいいですね。妻は一応、許したフリをしていますが、心の底では深く傷ついているし、夫の裏切りを忘れていない。その怨念が、ふとした拍子に爆発することがある。30年前の浮気が許せず、定年直後の夫に離婚を求める妻が実際にいますからね」
江戸の仇を長崎で……ではないが、身に覚えのあるシニア世代の亭主族は、妻の怨念、女の復讐心を甘く見ないほうがいい。
以上の10大兆候を参考に自らの熟年離婚の危険度をチェックしてみてほしい。

実際に離婚調停、離婚裁判ということになると、時間的にも経済的にも夫の側が失うものは少なくない。
「弁護士費用も、成功報酬とは別に最低でも50~60万円はかかります。裁判や調停が長引けば、その間の妻の生活費、子どもの養育費は夫が支払い続けなければなりません。離婚が成立すれば、財産分与で夫婦の共有財産の半分は持っていかれますし、また、今は離婚しても妻が夫の年金の半分を受け取ることができますから、妻も強気なんですよ」
と、田村弁護士が続ける。
「ときには離婚にまつわるストレスから人間不信に陥ったり、アル中やギャンブル依存症になってしまうケースもありますね」
"結婚するより離婚するほうが難しい"とは、よく言ったもの。これを読んで思い当たったシニア世代は、ご用心を……。

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